• 講師・講習情報

    8月27日(土)00:00 - 00:00

    題名)「抗原賦活化を利用した包埋前免疫電顕法」

    生物の機能と構造ならびに病的変化を観察するときに、観察対象とする細胞が発現する物質の局在を、特定の物質の抗原抗体反応を利用して特異的に電子顕微鏡で可視化する方法が免疫電顕です。免疫電顕法は、①包埋前免疫電顕法、②包埋後免疫電顕法、③凍結割断レプリカ免疫電顕法の3つに分類されますが、本実習では①包埋前免疫電顕法を扱います。特に、包埋前免疫電顕の画像が綺麗なものは「フローティング切片」を用いたものが挙げられます。受講していただく皆様には、マイクロスライサの使い方と免疫染色での前処理(Freeze-thawing法とMicrowavingによる抗原賦活化法)を組み合わせた免疫電顕法をマスターしていただければと思います。
  • 齊藤 成

    Sei Saitoh

    プロフィール)

    山梨医科大学 卒業、医学博士(山梨大学)

    2007年から山梨大学医学部分子組織学講座助教、2016年に自然科学研究機構生理学研究所電子顕微鏡室特任助教を経て、2018年から現在まで、藤田医科大学医学部解剖学第二講座講師を務めています。大学生の頃、山梨医科大学の大野伸一名誉教授の電子顕微鏡写真に興味を持ち、学生生活の中で解剖学教室に足を運んでいました。1990年代の山梨医科大学周辺は田園風景が広がる牧歌的な場所でした。若い学生当時、まさに電子顕微鏡は最先端科学の象徴でした。電子顕微鏡は細かい作業が多くて、なかなかうまくいかないと思われる方も多いですが、コツを掴めるとパワフルな研究ツールになると思います。研究は楽しいのが一番ですから、簡単で誰にでもできる免疫電顕を体験してもらいたいです。私は日本電子株式会社と免疫電顕の三次元解析法に関する特許を持っています。現在、7歳の子供の父親であり、子育てもすごく楽しんでいます。

  • 勝又 修

    Osamu Katsumata

    プロフィール)

    湘央学園臨床検査学科卒業

    1978年より北里大学医学部解剖学教室で、安田健次郎教授、山科正平教授、坂上洋行教授らと消化腺、唾液腺、神経細胞の免疫電子顕微鏡や酵素組織化学、レーザー顕微鏡に関する形態解析研究に従事。電子顕微鏡技術認定委員長、電顕ガイドブック編集委員長、2017年電顕サマースクール実行委員長等を得て現在、日本顕微鏡学会監事。2019年より湘央学園臨床検査学科勤務。国体神奈川県少年の部代表選手を得て現在相模原市ラグビーフットボール協会会長を務めるラグビーファン。